アプリ開発には、専門的なプログラミング知識が必要であり、多くの時間とコストがかかります。
そんな中、簡単にアプリを作ることができるノーコードツールが注目されています。
AppSheet は、Google が提供するノーコードのアプリ開発プラットフォームです。
AppSheet を使うことで、ビジネスの現場でも個人プロジェクトでも、簡単にアプリ開発ができます。
この記事では、AppSheet の基本的な使い方について紹介します。
AppSheet の基本
Google が提供する AppSheet はノーコードのアプリ開発のプラットフォームです。
Google のスプレッドシートをデータベースとして使うこともできます。
AppSheet を使うのに、ソフトのインストールなどは不要です。AppSheet のアカウントがあれば、ブラウザで開発を始めることができます。
パソコンからの利用だけでなく、スマートフォンやタブレットなど、多様なデバイスで使うことができます。
料金
AppSheet には次のような料金プランが準備されています。
Starter | Core | Enterprise Plus |
$5USD/月 | $10USD/月 | $20USD/月 |
Google Workspace を契約しているなら、ほとんどのエディションで AppSheet Core のライセンスが含まれています。
AppSheet は、無料トライアルも用意されています。
無料トライアルでは、開発したアプリをデプロイすることができず、アプリを利用できるユーザーは10人までになります。
そのほか、無料トライアルでは、Automation 機能で、アプリ製作者以外にメールが送れないなどの制限があります。
アプリを作れば、「Manage」→「Deploy」→「Plan requirements」で、必要なプランについて確認することもできます。

アプリを作成する
AppSheet にログインする
AppSheet のサイトにアクセスし、「Get started」をクリックします。
Google アカウントがあればサインインできます。
サインインができれば、次のような AppSheet の画面が表示されます。

Template からアプリを作成する
すでに公開されているサンプルアプリをコピーしてアプリを作成してみます。
先ほどサインインして表示された AppSheet の画面左にある「Templates」をクリックします。

公開されているアプリが表示されます。
Simple Survey の「Copy」をクリックして、アプリをコピーします。

アプリの名前とカテゴリの入力ダイアログが表示されます。
カテゴリは、アプリの動作には特に影響しないため、何を選択しても大丈夫です。
今回は、このまま「Copy app」をクリックします。

アプリがコピーされて、AppSheet のエディター画面が表示されます。
右側がプレビュー画面になり、アプリの動作を確認することができます。

コピーされたデータ
アプリをコピーすれば、サインインした Google アカウントに以下フォルダが作成され、アプリのデータがコピーされます。
「マイドライブ」→「appsheet」→「data」
今回は「SimpleSurvey-415063994」というフォルダが作成され、フォルダ内には次のようなファイルがありました。
これが、アプリで使うファイルになります。

スプレッドシートの「Public Form」が、コピーしたアプリのデータの保存先になっています。
アプリでデータを追加すれば、「Public Form」という名前のスプレッドシートにデータが追加されます。
スプレッドシートからアプリを作成する
すでにデータが入力されているスプレッドシートからアプリを作りたいときには、この方法がオススメです。
アプリを作りたいスプレッドシートを開いて、「拡張機能」→「AppSheet」→「アプリを作成」をクリックします。

AppSheet のエディタが開き、アプリが作成されます。

まとめ
- AppSheet は Google が提供するノーコードのアプリ開発プラットフォーム。
- 「Starter」「Core」「Enterprise Plus」などの料金プランが用意されている。
- 無料トライアルも用意されており、10人以内でアプリをデプロイしなければ無料で使うことができる。
- 多くのアプリのテンプレートが用意されており、アプリの動作や設定を勉強するのに使える。
- すでにアプリにしたいデータがある場合は、スプレッドシートから簡単にアプリを作ることができる。
AppSheet をマスターするには、作りながら学ぶことがオススメです。
次の書籍は、1つの本格的なアプリを作りながら AppSheet について勉強することができるので特にオススメです。
業務アプリには欠かせない機能について説明されており、実践的な学習をすることができます。
アプリを作りながら、「AppSheet でこんなこともできるの?」という驚きが多く、「こんなアプリも作れる!!」という具体的なイメージが膨らみます。
また、付録には AppSheet をより便利に使うことができる「式」や「関数」について、基本から詳しく解説してくれています。
参考
組織で AppSheet を管理する – Google Workspace 管理者ヘルプ