イベントや旅行、こどもの行事などでたくさん写真を撮ったあと、このような問題に悩まされていませんか?
「似たような写真が多すぎて、どれを残せばいいのかわからない」
「全部保存したら、パソコンやスマホの容量がすぐいっぱいになる」
実は、撮影後の写真選別(カリング)がうまくいかない最大の原因は、「優柔不断」だからではありません。
写真選びの手順(思考プロセス)が原因です。
人間の脳は、1枚ごとに「良い」「悪い」を判断しようとすると、すぐに「決断疲れ」を起こしてしまいます。
この記事では、何百枚の写真の中から迷わず、最短ルートで最高の写真を絞り込む方法をわかりやすく解説します。
脳を疲れさせないための「2つのマインドセット」
具体的な手順の前に、まずは写真選別がラクになる「心の持ち方」をお伝えします。
これを意識するだけで作業スピードが上がります。
- 「加点法」ではなく「減点法」で進める
- 「捨てる」ではなく「ベストメンバー」を選ぶ
「加点法」ではなく「減点法」で進める
1枚ずつ「この写真のどこが良いか」を探す(加点法)のは、エネルギーを激しく消耗します。
まずは「ブレている」「目を閉じている」「構図が明らかに失敗している」といった、不合格な写真を取り除く(減点法)ことから始めます。
選択肢を大胆に減らすことが先決です。
「捨てる」ではなく「ベストメンバー」を選ぶ
「写真を消す(捨てる)」と思うと、もったいない精神が働いて手が止まり、捨てるたびにちょっとした喪失感が生まれます。
そうではなく「このイベントの代表作(ベストメンバー)を数枚だけスカウトする」という意識に変えましょう。
選ばれなかった写真は、単に今回はベンチを温めているだけ。
良い写真だけを選ぶ作業は、あなたを幸せにしてくれます。
写真のカリングが劇的に速くなる「5つ星評価システム」の全プロセス
大量の写真を選別するときは、写真編集ソフト(LightroomやdigiKamなど)の「星評価(スターレーティング)」をフルに活用します。
選別作業のコツは「一度に最高の写真を決めようとしないこと」。
何周か毛色の違うチェックを繰り返すことで、機械的に最高の写真をあぶり出していきます。
- 【★1】1秒ペースで、明らかな失敗写真の足切り
- 【★2】フルスピードで、平均以下の写真を取り除く
- 【★3】少しペースを落とし、人に見せられる写真を選ぶ
- 【★4】拡大して、ピントやブレの細部をチェック
- 【★5】クライアント(または自分)の最高のお気に入りを選ぶ
詳しく各ステップを見ていきましょう。
【★1つ】ペース:全速力 / 基準:明らかな失敗写真の足切り
まずは、すべての写真をチェックします。
このとき、1枚の写真につき「1秒程度」の超高速で判断します。
明らかなピンボケ、露出の失敗、被写体が目をつぶっているなど、明らかに使えない写真以外は、深く悩まずにどんどん「★1つ」をつけていきます。
「少しでも迷ったら合格(★1つ)」にするのが、1周目を早く終わらせるコツです。
【★2つ】ペース:フルスピード / 基準:不要なカットの排除
1周目が終わったら、2周目に突入です。
ここからは、1周目で「★1つ」をつけた写真だけを絞り込んで確認します。
「★1つ」がついていない写真(★なしの写真)は見ません。
連写した写真の前後にある不要なカットや、被写体の表情やポーズがイマイチな写真を除くことを意識します。
生き残った写真に「★2つ」をつけていきます。
このときにも、あまり深く悩まず、テンポよく進めましょう。
【★3つ】ペース:クルージング / 基準:他の人に見せられるか
3周目は、少し見るスピードを落とします。
このときの判断基準は「他の人に見せることができるか」です。
「★2つ」の写真だけを順番に見ていき「この写真は人に見せたいか?」「この写真は好きか?」と自分に問いかけます。
答えが「はい」なら「★3つ」をつけていきます。
この段階で、誰に見せても恥ずかしくない十分なクオリティの写真が出揃います。
【★4つ】ペース:計算と確認 / 基準:細部まで本当に良い写真か
「★3つ」の中から、さらに厳選されたお気に入り(エリート写真)を選び出す段階です。
ここからは写真の細部までしっかりチェックします。
写真を100%にズームインしてピントがバシッと合っているか確認したり、明るさを少し微調整して、本当にきれいに残せるものだけに「★4つ」をつけていきます。
【★5つ】ペース:ゆっくりと思慮深く / 基準:最高の1枚(勝者)
「★4つ」がついたお気に入り写真は、どれも素晴らしい仕上がりです。
普段使いならここで終了しても問題ありません。
もし、仕事でクライアント(お客様)がいる場合は、この「★4つ」の候補を見てもらい、その中から最も気に入ったものを選んでもらいます。
そうして最終的に選ばれた「最高の1枚」「主役カット」に「★5つ」をつけます。
写真の枚数が少ないときは?(目安:50枚以下)
撮影した写真が少ないときは、わざわざ5段階の星を使う必要はありません。シンプルに3周(3パス)のステップで仕分けましょう。
- 1周目: 明らかに使えない失敗写真(ピンボケなど)を弾く
- 2周目: 似たような写真をグループで並べて見比べ、劣っている方を弾く
- 3周目: 残ったお気に入り写真から、ベストなもの(アルバム用やSNS用)を選ぶ
枚数に応じてやり方を変えるだけで、写真整理のストレスは完全にゼロになりますよ!
まとめ
写真の選別(カリング)は、撮影と同じくらいクリエイティブで楽しい作業です。
これまで「写真の整理が苦痛だった……」という方は、ぜひ今回の方法を試してみてください。
- まずは「失敗写真」を全速力ではじく
- 徐々にハードルを上げながら「ベストメンバー」を絞り込む
- 枚数が少なければ「3ステップ」でシンプルに仕分ける
この「5つ星評価システム」さえ身につけてしまえば、撮影枚数がどれだけ増えても恐れる必要はありません。
まずは次回の写真整理で、「★1つ」〜「★3つ」までだけでも試してみてください。
実際にやってみると、これまで何時間もかかっていた写真選びが驚くほど短時間で終わるはずです。
同じような写真を何百枚も残してHDDを圧迫する生活とは、もうサヨナラです。
厳選されたお気に入りの写真だけが並ぶアルバムは、見返すたびにあなたを幸せな気持ちにさせてくれます。
次にメモリーカードがいっぱいの状態で帰宅したとき、パソコンを開くのが苦痛ではなく、「最高の一枚」に出会える喜びの瞬間に変わるのを、ぜひ実感してください!

